もののけ草紙
あとがき
現代で物の怪が楽しげに跳梁跋扈する話が書きたいなーと思いました。なので突発的に書いてみました。
“現代”と“楽しげ”がポイントです。(そうか?)
現代では消えてしまったとされるノスタルジックな者たちをわんさか出してみたかっただけでもあります。消えたんじゃねーよ、見えてないだけ。余裕がないんだよ、心の余裕がさ〜。
というかんじです。
鳥山石燕先生の【図画百鬼夜行】とか子どもに見せながら毎晩語れる大人って粋で素敵だと思うんですが……どうでしょう。
物の怪たちの歴史を語ってしまうと長くなるので、割愛。
なお、作中の百鬼昼行に出てきた中で名前の確認できるものは以下のとおりとなっています。
座敷童(赤い着物の女の子)、禅釜尚(笹を持った釜)、鈴彦姫(鈴を持った乙女)、雲外鏡(雲に乗った鏡)、琴古主(四足尻尾の生えた琴)、琵琶牧々(琴を引っ張る琵琶)、骨傘(杖をついた傘)、白容裔(最後尾でよれていた白龍)、三味長老(三味線妖怪)。 ついでに、狐の力関係は【白狐】<【天狐】でございます。
参考資料 鳥山石燕【図画百鬼夜行】 伝:土佐光信【百鬼夜行絵巻】 笹間良彦【怪異・きつね百物語】他
少しでも、わくわく感を感じていただければ幸いです。
不二 香
付記:登場人物名前の由来
遠野:遠野物語
雨月:雨月物語
白峰:雨月物語 巻之一より
吉野:朝ぼらけ 有明の月と みるまでに 吉野の里に ふれる白雪
<坂上是則>
雲居:わたの原 漕ぎ出でて見れば 久方の 雲居にまがふ 沖の白波
<法性寺入道前関白太政大臣>
由良:由良のとを 渡る船人 かぢをたえ 行くへも知らぬ 恋の道かな
<曾禰好忠>
(以上百人一首より)
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ほーむ

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